ペットの終活について

Column

近年よく話題となっている「終活」。その言葉を耳にしたことがなくても、見聞きしたことがあるという方が多いのではないでしょうか。
終活とは、人生の最終段階において、自身や家族のために準備や計画を行う活動のことを指します。終活は「残された家族に迷惑をかけないために……」という目的だけではなく、残りの人生を充実させ自分らしく生きるためという前向きな目的を持ちます。 人間では終活として遺影の写真撮影を行う様子がテレビでも取り上げられていますよね。
そんな終活ですが、ペットにも終活があるのはご存知でしたか?
今回ペットの終活についてご説明していきます。

Contents

ペットの終活とは?

先程は人間の終活についてお話しましたが、ペットの終活とはどのようなものなのでしょうか?
ペットとの共に過ごす時間を大切にし、ペットの健康や幸福を考えると同時に、ペットが亡くなった後の手続きや葬儀方法などを事前に考えておく活動です。
また、飼い主様自身に何かあったときのための準備でもあります。
災害時など一緒に過ごせないときのペットの行き先を考えることも飼い主様の役割です。

ペット終活を始めるタイミングは?

人間の世界にも終活があり、始めるタイミングとして高齢になってからと考えていらっしゃる方がほとんどです。
ペットの世界では、終活の時期は個々の自由です。ペットの年齢に関わらず、都合の良い時に行ってください。
しかし、ペットの容態が急変した・飼い主様が思うように動けなくなったなど、いつどんなアクシデントがあるかわかりません。
ですので、ペットも飼い主様も元気なうちに終活はできるだけ早めに済ませておくことをおすすめします。

ペット終活の内容

ペットのための終活は具体的に何をすれば良いのでしょうか。
ペットの終活はそう難しいものではありません。
特に終活のルールはありませんが、多くの方が行っている終活をご紹介いたします。
ペットも飼い主様も楽しみながら、思い出や記憶を残していけるといいですね。

ペット保険

ペットの終活として、保険の加入・見直しなどを行なう飼い主様も少なくありません。
基本的にペットには公的な医療保険がありません。そのため動物病院での治療費などは飼い主様の自己負担となっています。
そこでおすすめなのがペット保険です。民間業者で扱っていますが、業者によってサービス内容が異なるので、ペットと合った保険を選びましょう。
保険会社によって、「加入時のペットの年齢は〇歳まで」「加入時にペットが健康であることが条件」など、条件を設けていることがありますので、定期的に見直すようにしましょう。

思い出作り

ペットの姿や、いつもの散歩コースなどを写真を撮って思い出を記録に残しましょう。
食事中や遊んでいる時の様子など、ペットが元気なうちでないと写せない写真もあります。
飼い主様やご家族と一緒に写れば世界にひとつだけの家族写真ができあがります。
別れは必ず訪れます。ペットとの幸せな時間を少しでも多く共有することで、飼い主様も幸せな気持ちになります。
かけがえのない時間を後悔のないように過ごし、たくさん思い出を作ってくださいね。

万が一の対応を共有する

万が一はいつ起こるかわかりません。
いざというときのために、家族で対応を共有しておきましょう。

・緊急連絡先や病院の情報

日頃服用している薬、アレルギーや去勢・避妊の有無・血液型・体重などは緊急時に必要な情報です。
これらの情報をまとめて誰にでも確認できるところに置いておけば、いざというときに家族や友人に頼んで確認してもらうこともできるので、必ず備えておきましょう。

・介護が必要になったとき、どうする?

家族で面倒を見る・介護ホームを利用するなど、「誰が」だけではなく「預け場所」についても選択が必要です。
飼い主様には仕事や学校・育児・通院などさまざまな予定があります。介護は体力仕事でもあります。
飼い主様ご自身の状態も考慮しながら検討してください。

・看取る場所を決めておく

自宅・動物病院・介護ホームなど、ペットの最期を看取る場所も忘れてはいけません。
終末期にペットが落ち着いて過ごせる場所や家族が臨終に立ち会える場所、あるいはペットが万全のケアを受けられる場所など、家庭の状況や家族全員の気持ちに合った選択をすることが大切です。

・葬儀方法を決めておく

ペットが亡くなった際は、自治体の火葬炉を利用するか、民間のペット葬儀会社による火葬を依頼するかのどちらかです。
自治体によって対応していない地域もありますので、必ず事前に確認するようにしましょう。また、自治体は火葬のみを行い廃棄物として処理する場合も多いので、収骨や納骨まで行いたい場合は、民間業者に依頼しましょう。
火葬には人と同じように立ち合いができるプランや骨壺に遺骨を残せるプランなど、様々な種類があります。
他の動物と一緒に火葬され霊園の合同墓地に埋葬される「合同火葬」では、お骨を引き取ることができないため、返骨を希望する場合は注意しましょう。

・供養方法を決めておく

ペットの場合、返骨後の供養方法は自由に選択できます。
ペット霊園へ納骨することもできますし、自宅に仏壇を作って供養したり飼い主さんと同じお墓に安置するなど、その方法は様々です。
葬儀の有無やペット霊園を決める際は、併せて供養の方法についても考慮して選びましょう。

上記の事項をまとめたもの『エンディングノート』を作成しておくのがよいでしょう。
ペットの情報を整理しておくことで、ペットとの良い思い出作りや、飼い主が急に世話ができなくなった際にも非常に役立ちます。

飼い主様の万が一を考える

個人の引取先の検討

自分でペットの面倒を見ることができなくなった場合に備えて、ペットを引き取ってくれる個人がいるかどうか、探してみてください。
ペットを譲渡する際は、できればペットのことを知っている人に頼むのが安心です。
家族や友人、親戚などで頼める人がいるならば、自分が元気なうちにお願いしてください。
そして、エンディングノートなどを共有し、顔見知りになってもらうためにできるだけ会いに来てもらいましょう。

ペット可の老人ホームや介護施設の検討

全国的にはまだまだ数は少ないですが、ペットと一緒に入居できる有料老人ホームや高齢者向け住宅があります。
施設によってルールに違いはありますが、だいたいは敷地内であればペットが自由に歩き回れるようです。
ほかにも、散歩の代行サービスを受けている施設もあり、高齢な飼い主にとっては便利なサービスとなっています。
ペットにかかるごはんや医療などの費用はかかりますが、家で飼うのと相違ない暮らしができるのはメリットです。

ペットとの別れはあまり考えたくないことです。
しかし、穏やかな気持で天国を送り出してあげるには、早めの終活がポイントとなります。
ペットが元気なうちから終活を始めれば、たくさんの思い出ができ、飼い主様も心の準備ができるので、いざという時にペットロスを大きく緩和できるでしょう。命あるものには、いつかは終わりが来ます。最後の瞬間にも、飼い主様がおだやかな気持ちで向き合えたとしたら、きっとペットも安心して旅立てるでしょう。

最後のお別れは、愛愛送社にお任せください

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