家族同様に接してきたペットが亡くなったときには、言いようのない寂しさ、辛さを覚えるものですよね。
なかには「大切なペットと一緒のお墓に入りたい」と考える人もいらっしゃるのではないでしょうか。近年は、ペットを飼う人が増加したことにより、ペットと一緒に入れるお墓が増えています。
その中でもペットと一緒に入れる納骨堂は、ペットと一緒に入りやすいお墓として人気が高まっています。
今回は、納骨堂の選び方についてご紹介していきます。
Contents
ペットのお墓種類一覧
個別墓
人間のお墓のように墓石が屋外にあり、飼い主様が霊園内にある一区画を借りて、ペット用のお墓を建てて埋葬します。
霊園によってさまざまですが、区画内のお墓に人と一緒に入ることができるタイプや、それぞれ別のお墓に入るタイプなどがあります。
墓石は自由にデザインすることができるので、メッセージやイラストを掘ってオンリーワンのお墓にすることができますよ。
樹木葬
樹木葬とは墓石ではなく、木々や花々を墓標としたお墓のことを指します。
個別にスペースを設けて、名前の書かれたプレートなどの傍に納骨し、個別にお参りができます。
霊園によっては人とペットが入れる共同区画も用意されているところもあります。
また最近では、洋風にデザインされた、ガーデニング葬も注目を集めています。
生前と同じようにペットを自然の中で遊ばせてあげたいと考える方や、お花や木々が好きな方に選ばれています。
合祀墓
合同供養墓(合祀墓)は大きな供養塔に他のペットの遺骨と一緒に納骨される供養方法です。
比較的費用を抑えて埋葬することができますので金額を抑えたいという方にはおすすめの供養方法です。
他のペットと一緒に埋葬されますので、合祀後はお骨を取り出せません。
納骨堂
納骨堂は遺骨を保管する屋内の施設です。
まだ少ないですが、飼い主様と一緒に入れるタイプが登場しています。
お墓参りのしやすさや・立地の良さ・管理の手間がない点などが魅力です。
下記で詳しくご説明していきましょう。
納骨堂とは?
納骨堂とは、遺骨を納めるための収蔵スペースを兼ね備えた建物です。
室内に設けられていることが多く、ご遺骨を土に還さず「骨壺でそのまま収蔵する」点と「ひとつの建物の中にたくさんの納骨スペースを備えている」点が、従来のお墓との大きな違いでしょう。
昔ながらのお墓を「一戸建て」納骨堂を「マンション」と考えるとわかりやすいですよ。
実は納骨堂は昭和初期からあり、お墓を建てるまでお寺の境内で一時的にご遺骨を預かる建物のことを指していました。
しかし、最近ではニーズに合わせて、お墓の代わりとして利用する施設として認知されるようになりました。
ペットの納骨堂が選ばれる理由
現代では、ペットを飼う人が増え、家族同然のように接しています。そのためペットが亡くなった際は家族が亡くなった時と同じように供養してあげたいと考える飼い主様が増えたことが選ばれた理由のひとつでしょう。
また、納骨堂は基本的に室内ですので、一般的なお墓のように墓石の掃除や草引きといった維持管理をする必要がありません。
ペットの納骨堂は比較的アクセスの良い場所にあることが多いので、公共交通機関などを利用して供養しやすいことも理由のひとつとして挙げられます。
納骨堂は現代の生活スタイルに合った供養方法と言えるでしょう。
納骨堂の種類と相場
納骨堂の種類
ロッカータイプ
個別仏壇タイプ
合祀タイプ
上記のことから、納骨堂を利用するには年間契約を行なうのが一般的です。
ペット火葬場を併設している納骨堂のなかには、「当社で火葬をした場合、1年間の納骨堂料金は無料」などとしている場合もあります。
検討する際は、各社のホームページの注意事項までしっかり確認するようにしましょう。
人とペットが一緒に入れる納骨堂の種類と相場
納骨堂の種類
ロッカータイプ
個別仏壇タイプ
自動搬送タイプ
こちらに関しても、年間管理費用がかかる会社もありますので、全体の料金をよく見ることが大切です。
人とペットが一緒に入れる納骨堂はまだまだ少ないですが、ペットブームのあおりを受けてこれから増えてくることが期待されます。
次に納骨堂のメリット・デメリットをご紹介します。
ペット納骨堂のメリット
遺骨の保護・管理
霊園や納骨堂は、遺骨を安全かつ適切に保護する場所です。これにより、遺骨が適切に管理され、環境に優しく安全に保管されることが約束されます。
飼い主様も安心して供養することができます。
移動の不要
ペット納骨堂を利用することで、遺骨をどこかに埋葬する必要がなくなります。
特に引っ越しなどで住宅環境が変わる場合や飼い主様が転居する場合に便利です。
また、いつでも無料でお参りできるところがほとんどなので、寂しくなったらすぐ立ち寄れるのもメリットです。
屋内ですから、雨を気にせずお参りでき、草むしりなど周辺の掃除をする必要はありません。
環境への配慮
納骨堂は環境への負荷を軽減する方法としても選択されます。
土などへの埋葬後に発生する環境への影響を減らすため、多くの飼い主様が納骨堂を選ばれています。
ペット納骨堂のデメリット
費用がかかる
ペットの納骨堂のデメリットは年間で使用料がかかるということです。
年間あるいは月間での契約がほとんどなので、遺骨を預けている間はずっと使用料を払い続けることになります。
いずれは引き取るか、合祀をしなければなりません。
遺骨の取り出しの制約
一部のペット納骨堂では、遺骨の取り出しに制約があることがあります。
取り出しの際に特別な手続きや費用が必要なケースがありますので、注意が必要です。
将来的な遺骨の引き取りを検討されている飼い主様は考慮すべきポイントです。
事前に確認しておくようにしましょう。
ペット納骨堂を選ぶ際の注意点
アクセスと立地条件
施設のアクセスや立地条件も重要です。遺骨を預けるために施設へのアクセスがよいこと、自宅からの距離や交通手段を考慮しましょう。
検索するときには、種類や価格よりも先にエリアを絞ることをおすすめします。
施設の設備と条件
納骨堂の設備や条件を詳細に確認しましょう。
遺骨の保管方法、取り出しの制約、供養スペース、アクセスの便益、営業時間などをチェックして、自身やペットに合った条件を選びましょう。
特に取り出し条件は後々トラブルに発展するケースもあります。手続きや費用、取り出しの制約について事前に了解しておくことが重要です。
料金と費用
ペット納骨堂の利用には料金がかかります。
納骨料、遺骨の保管料、供養サービスの料金などが含まれます。
料金体系を確認し、予算に合わせた選択をしましょう。また、追加の料金や隠れた費用についても注意深く確認しましょう。
施設の評判と信頼性・雰囲気
信頼性の高い施設を選ぶために、他の飼い主様やペット愛好者からの口コミや評判を調べましょう。
信頼性のある施設は、遺骨の適切な管理や供養をしてくれるはずです。
また、気になる方はペットがどんな環境で眠るのか、直接伺って雰囲気を確認しましょう。
「思ったよりも暗い」「宗教的な装飾がペットに合わない」「棚が古くて粗末」など、ネットや電話から伝わる情報では確認できない落とし穴があるかもしれません。
納骨堂を中心に今回はお伝えしてきました。
ペット火葬場を選択するときに、「希望に合う納骨堂を併設している火葬場」という観点から探すのもいいでしょう。
愛するペットとのお別れで、辛く寂しい気持ちを支えてくれるような弔い方を見つけましょう。